不動産投資でよく起こるトラブル

オーナー都合で勝手なことは出来ない

不動産投資をしていると、どうしてもオーナーという立場を過信している人がいる。確かに家賃収入によって生計を立てているという側面はあるのかもしれませんが、それでもやって良いことと悪いことという限度はある。そもそも不動産の所有者とはそこまで偉い立場なのだろうか、と疑問に感じている人もいるでしょう。普通の企業なら明確な上下関係があるのではっきりと立場の違いを意識する必要はありますが、そういう意味で不動産投資という点から考えるとオーナーと借り手の関係というのは実に曖昧だ。

どうしてかというと、オーナーにしてみれば不動産を所有しているので立場的なものから言わせてもらえば『経営者』としての顔を持っている。けれどその所有している不動産に住んでいる人が、その経営者が雇用しているかと言ったら、そんな関係性が認められるものではない。むしろ全くの無関係な人間で、あくまで提供された建物を借りているというお金ありきの関係でしかないわけだ。物凄い極論かも知れないが、別段間違っているとも言えないでしょう。

そのためオーナーの決断が時として入居者の怒らせるような内容になれば、当然反発心が芽生えるのも無理ないことだ。ただこうしたトラブルが生じるとはっきり言って解決まで時間を要することになる。中でも一番ネックになるのが、家賃の問題だ。

家賃の値上げをするとなったら

不動産投資をしている人にすれば立派な仕事だ、経営家としていかにして実質的利回りを出せるかが腕の見せ所であり、資産を上手に使えるかが重要になってくる。だからこそ常に最新の経済状況に目を光らせておかないといけないわけだが、そうした中でふとある不動産の賃料が周辺と比べると安かった場合にどうするかと考えて見てもらいたい。誰もが行き着く結論だが、安いなら当然値上げしたいと思うのが自然のはずだ。間違っていません、けれどいくら低いからといって家賃の値上げに入居者が納得するかといったらそんな事はない。

法律上では家賃の値上げを借り手に求めることが出来ます、けれど逆に借り手が家賃の値下げを求めることも認められているのだ。これはどういうことかというと、値上げに対して不当だと入居者が反対すれば、それに対しての反発も当然強くなります。そこで重要になってくるのが当事者間での話し合いとなりますが、折り合いが付く可能性は限りなく0といって良いのではないだろうか。

オーナーにしてみれば少しでも収入を増やしたいという意があれば、いきなり値上げされるなんて聞いてないといって反抗心を露わにする入居者の気持ちも分かります。どちらも正しい上に、どちらかが間違っているわけではないため、この問題も根っこが奥深くまで侵食してしまうのは言うまでもない。

最悪裁判へ

こうしたトラブルにおいて重要なのは、オーナーと借り手、どちらも妥協できるところは妥協する、というのが大事な事だ。入居している以上は家賃収入は必ず入るものの、もしここで泥沼になりでもしたら気まずくなるのは言うまでもありません。最悪、裁判所での手続きを経て法廷での争いとなるので、オーナーにしても借り手にしてもそこまでの事態に発展する事は望まないはずだ。

ただ実際に持ち込まないといけないケースも多い。けれどその殆どの理由が、オーナーが妥協を許せなかったことで生じた感情的な行動によって、問題がこじれてしまったというケースがあるからです。

取り返しの付かない状態

家賃の話とは少し変わりますが、入居者との関係がこじれてしまったら何かと尾を引きます。その分かりやすい例が、例えば不動産投資の一貫で老朽化した建物を改築し、それに伴って入居者に退去を依頼する際に、話し合いの末に退去費用としていくらか捻出することが決まった。話し合いは無事に終了したかと思いきや、最後の段階になった時にそのオーナーが心の奥底で納得していなかったためか、最終確認の話し合いの折に出そうとした残りの退去費用を、なんと借り手へと投げつけてしまったのだ。

そんな態度に当然激怒し、さらにオーナーとしてもこれまで溜まりに溜まった不満からせっかくまとまりかけていた話し合いが全て水の泡と化してしまい、不動産投資という面で大きな負担を背負わされることになってしまったというのだ。

入居者本人に問題があれば法的措置も辞さない、オーナー側に軍配は上がります。ただオーナー自身の都合によって物事を動かしたいとなった際に、適切な説明を入居者にしなければならない。妥協してもそれに納得ができないからといって、怒りを見せては決裂するのは当たり前だ。

不動産投資家とは経営者としての側面も当然ありますが、だからといって普通の企業での雇用主と被雇用という間柄ではありません。そういう点を理解して、入居者に対して何処まで妥協して、冷静に対応できるかも投資家としての腕でしょう。

世の中美味しい話ばかりではない、知らないと怖い不動産投資