立ちふさがる相続税

安くなるから、というのは安易すぎる

不動産投資をして、少しでも相続税を軽減したいと考えて始める人もいます。方法論として見れば間違っていないでしょう、不動産投資を始める人の中には親から、果ては先祖代々から所持している土地を有効活用するため、更地よりも賃貸マンションなどを建設することにより、少しでも税負担を軽くするために行われていることだ。今更過ぎるが、結構重要な要素でもある。しかし無闇やたらと建築すれば家賃収入によって生活が安定する、とは限らないものです。それこそ土地の時価が総額で億単位というケタ違いの価値を抱えている場合でもだ。

とある話によると、都内某所の一等地にある土地が資産額にしておよそ100億円とまで言われるところがあった。東京都内に位置して、近隣の駅からも数分という絶好すぎる立地条件はこの上ないものだたが、不動産ブローカーなどがこぞって狙ったせいでその価値は暴落などというレベルでは当てはまらない、トラブルまみれの土地になってしまったという逸話すらあるほどです。いくら土地の価値があるからとはいえ、あれやこれやと外部の人間による手が加わってしまったら価値が急落するのも無理のない話です。それを認識しているか否かでやはり状況は変わってしまうものだ。

相続税を安くするため、その1点だけにこだわって不動産会社からの甘言を鵜呑みしてしまった人の中には、億単位の借金を抱えて返せるかどうかも分からない状況になっている人もいる。

親から子へと引き継がれても

不動産投資をしている人というのは年齢に関係なく出来る、無論資金あっての話であり、サラリーマンとして勤務している人は副業の片手間としてだ。将来的に仕事を引退しても家賃収入があればしばらくは生活出来ると思っている人もいるでしょう。けれどそうした時間が長くなればなるほど、気づけば不動産の価値が大幅に下落してどうしようもない状況に陥っている、なんてことになりかねないのだ。特に親が行っていた不動産投資を子供が引き継ぐという事になった際には、悪化して手のつけようがないほどだった、なんてケースがかなりある。

とある会社に勤めているその人は高齢となった父がこれまで行っていた不動産を受け継ぐことになった。しかし蓋を開けてみたら、予想以上に深刻な問題が絡んでいる事を思い知らされる。それこそ手の施しようがないと言えるような状況で、かつては相続税対策の一貫とはいえそれなりに上手く言っていた経営も、ガタが来ていたのです。当初は賃料30万円で貸し出されていた倉庫も今となっては半額にまで減額し、学生向けマンションとして提供されていたものも空室が目立ち、やっとのことで7割ほど埋まるという状況だという。

需要が見込めない不動産ほど価値が無いものはない、ただ当時の状況は少しだけ違っていたのです。かつては時価総額にして億単位のあった土地に、賃貸物件を建設すれば節約できると住宅メーカーから持ちかけられたことで決心したというのだ。そこまでは良かったのかもしれませんが、賃貸経営を続けて家賃収入をしていくことのリスクは、長年管理し続けられるかどうかといった点に掛かって来る。

けれど人間、歳を重ねて行けば老化していく生き物です。管理するにしても体が自由に動かないという問題に出くわしてしまったら、もう管理すら出来ないほどにだ。そうして、親が始めていた不動産投資を子供が引き継ごうとしても、まともに経営できないからといって、売却を検討するケースもある。

相続税について

不動産投資をしていれば否応なく出くわす事になる問題、相続税。切ったところですぐに接着するハメになるその問題は誰もがきちんと考えていないと行けない問題だ。家賃収入という面に惹かれて始めたけど、税金がこんなに生じるとは思わなかった、なんて人もいるはず。甘い話には必ずと言ってそれなりに自身が負担しなくてはいけない部分も伴っているものです。それらを了承した上でやっていかないと不動産なんてものに手を付けてはいけない。

その中でも相続税を節税するためとはいえ、無計画に賃貸物件を作るのも得策ではない。そもそも資金という面で自分がきちんと運営できる範囲でなければならない、何故なら相続税は原則現金の一括払いとなっているからだ。不動産投資を始めて出てくる税金問題、いくら節税対策だからとはいっても、不動産の何件も所持していれば当然その分の負担は背負いこむ必要がある。そしてその額が高い時には何億という額になることだって当然考えられます。

専門家いわく、

『相続税対策を考えるよりも、まずは納税資金があるかどうかを判断してから節税について考えても遅くない』

と述べているほどです。

まさしくその通りでしょう、そもそもの資金がないのに賃貸マンションを始めたところで、後から納税するために資金繰りに追われていたら元も子もない。不動産投資をするとなったらこうしたところにきちんと目を行き届かせているかが成功への分け目となる。

世の中美味しい話ばかりではない、知らないと怖い不動産投資